morの解析ブログ

解析疫学、リスクにまつわるメモや計算

「推定」のまわりをさぐる.教科書では「解析はMHにより行う、因子が多ければ重回帰を用いる」という風で詳しい例は少ない.独自(のつもり)な思いつきで具体に試行.
 数理を用いるべきアセスメントにも切り込む.

調整が重視されない場合

■ 調整の必要性
 後ろ向き研究では、危険を示す指標値に含まれる、ゆがみ(交絡含む)が避けて通れず、「かならずある」としなければならない.ために粗指標を計算するや、直ちに調整を行って、ゆがみと本来の効果(と思しきもの)の大きさを切り離しておきたい.
■ 実際の不要性
 しかし、急性事例についての種々報告では、これがあまり注目されていない.また、調整したところで、結果があまり変わらないといった経験も少なくない.
■ ギャップの理由
 それは、ひとつに因子がすでに明示的であって、生起因子を上回るような極端なみかけはめったにない、という事情があろう.
 交絡はといえば、その定義からは、生起因子のほかにもう一つのリスク因子が関わっている必要がある.普通の急性事例で、そのようなリスクが2つそろって効果を表すことはまれであり、もしそのような場合つまり、因子である複数のメニューが相互汚染によってriskyになっているようなとき、交絡の処理方法としての調整に頼らずに済むということもある.


 とはいえ、調整のメリットにも気付いている.重複するが以下にメモする.
■ 調整の副産物
・交互作用
 ゆがみの調整を行っていると、むしろ交互作用に類するものが見いだされる.
 修飾と扱っているのだが、これもまた、因子の効果に変化を与えるものではある.
 副産物というよりは、瓢箪から駒といった方がよいが、抑制因子も浮き上がってくる.
・ばくろによるみかけ
 たびたび記事に取り上げている通り. 
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