morの解析ブログ

解析疫学、リスクにまつわるメモや計算

「推定」のまわりをさぐる.教科書では「解析はMHにより行う、因子が多ければ重回帰を用いる」という風で詳しい例は少ない.独自(のつもり)な思いつきで具体に試行.
 数理を用いるべきアセスメントにも切り込む.

抑制因子らしいか. 層化実発生数率、b対応で起こりやすさ

・生起らしいのと抑制らしいのを検討して、生起、抑制ときめることとする.
・cORや実発生数率は、生起因子の候補を絞る.
・候補因子との層化で、らしさから数的な裏付けをもつ因子とする方法の1つ.
・生起因子に対する抑制因子の効果も計算する.


■ 層化での実発生数率
 抑制因子:生起因子曝露に対してその発生効果を減じるもの とすると、
 生起因子 t について、
  sなし層 table 37 4 18 25    OR 12.85
     〃         実発生数率  0.7174096
  sあり層 table    95 3 63 13      OR   6.53 
     〃         実発生数率  0.6670918
 のように、sの効果は、差として 0.05  で抑制的とわかる.


■ 起こりやすさ
 抑制因子としてsはどのような起こりやすさを持つか.
 tについてのtableを並べなおしたtableは、実はs有無によるtのtableから得られ、それは起こりやすさと対応している.記事「Rで計算.ベクトル化度数から 2つのMHORの起こりやすさまで」のようになっていて、判断に数的な裏付けをつけることができる.
 90%程度での起こりやすさ範囲でsの抑制性をみると、
  t1における、sの 92.1%起こりやすさ範囲のOR
     0.909    0.657      
 となる.また、MHORは、
     0.882  0.69
 となる.これらから、sがtに対して有意性をもった抑制因子とすることができる.

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