morの解析ブログ

解析疫学、リスクにまつわるメモや計算

「推定」のまわりをさぐる.教科書では「解析はMHにより行う、因子が多ければ重回帰を用いる」という風で詳しい例は少ない.独自(のつもり)な思いつきで具体に試行.
 数理を用いるべきアセスメントにも切り込む.

生起 / 抑制因子から 因子間関係


■ 
・因子が曝露の重複状況により生じる交絡、因子が不備なことによる係数の異常、因子間の関係が起こす変化をモデリングや層化解析で扱ってきた.信頼下限はプログラムに任せず超幾何関数で算出する有用性があると思う.
 推定係数の異常は、現れたからこそモデルに重要な因子が欠けたことを気づかせ、驚いたことに、適用した事例の根本的なタイプが判別できる可能性すらある.
・結果に - に関与する因子や非線形な因子も考慮すると考察がましになる.
・glm;logistic回帰で 大枠な調整はうまくできていて、複数モデルを比べれば欠点を避けることもできるだろう.MH一斉調整でも、glm推定によく似た調整ができていた.MHは因子個々の性格も考えさせる.


■ 因子間の関係
・おなじみ観光船事例でみる(他にいい例題はあるかもしれないが).
 主な生起因子;たまご、生起的な因子;佃煮など、抑制的因子;水、など であった(glm、層化).生起因子であるメニューをピックアップして済むならここで終わればよし.


 普通の線形予測子によるglmでは、 
   線形予測子 
    zi = β。+ x1β1 + x2β2 + x3β3 +・・
        x1 生起因子
        x2 抑制因子:対生起因子
        x3 両性因子
 なのだが、いまになってこの事例の因子関連に気づく.
 いくつかの抑制的因子は、単独では発生に関与しない(層化).
 例を1つ挙げる.

  図 卵曝露いかんによる水の曝露別発症比
      左2本:卵曝露群


     -    +
   水 → 卵  → 発生
         ++  
       卵 → 発生


   水   →   非発生
         卵;卵焼き ;「原因食」と目される食品
      ほかに、接触によって汚染された他の食材も抑制してるかもしれない
      ここではわかりやすい例として水を示した


 水はリスキーでなく、他の生起因子に抑制的である、として他の因子をみていくと・・・・ホタテ因子は、幾分生起的にみえながらも卵には抑制的な傾向がある.
 抑制因子が生起因子の曝露下ではたらくといった因子間の関係や、相手によっては生起、抑制が逆転しうるなら、独立した因子としてモデリングするのは無茶であって予測子は因子曝露の掛け算をもとにして・・
   zi ’= β。’+ x1(β1’ +x2β2’ + x3β3’ +x2x3β4’ ・・
         
のようなかたちであるはずだ.
 モデルでこれを調べるのはまず交互作用項なのだが、このデータでは発散がおこりがちだ.
■ 交互作用とかは特別な場合の事象ではなく、あって当然、しかも幾分複雑ではないか.

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