morの解析ブログ

解析疫学、リスクにまつわるメモや計算

「推定」のまわりをさぐる.教科書では「解析はMHにより行う、因子が多ければ重回帰を用いる」という風で詳しい例は少ない.独自(のつもり)な思いつきで具体に試行.
 数理を用いるべきアセスメントにも切り込む.

推定から再現する発生数

 ■ 推定からの率化
 推定によって得られたリスク値が、個々メンバーに対するリスクの確率を決めるなら、確率から再現される発生人数は観察した発生数の周辺にあるだろう.
 
  zi を切片項として因子ごとの暴露有無・係数との和;線形予測子
  zi = β。+xjβj
 として個々人が各因子について曝露の有無を入れたものだが、個人ごと危険は、
  Pi = logistic(zi)
 として、観察された曝露状況に応じて個々人の確率が計算できる.


① 全員について和を取れば Σ piは、最尤推定の機構に従って、事例における発生数 Σyi に近い数値となる. 
  Σ pi;リスク総和 
・ 実例
  リスク総和     92.2    因子8個モデル      Σyi=90
  リスク総和     96.4    因子4個モデル      Σyi=96 
  リスク総和     98.5    因子2個交互作用モデル  Σyi=96 
・ 結果
 計算値はいずれもやや大きいものの、モデルの推定機構通り計算されたのだから似通った値は当然ではある.


 個々の確率を散布図でみると、リスキーな因子の暴露を受けたものほど高い傾向であるのはわかるが、それぞれの段では値のとる幅も気になる.
② 2×2表、層別も再現でき、やはり似つかわしい結果が得られた.

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