morの解析ブログ

解析疫学、リスクにまつわるメモや計算

「推定」のまわりをさぐる.教科書では「解析はMHにより行う、因子が多ければ重回帰を用いる」という風で詳しい例は少ない.独自(のつもり)な思いつきで具体に試行.
 数理を用いるべきアセスメントにも切り込む.

正規分布の最尤推定 ③ゼロにならない尤度方程式

■ 最尤推定から
 データからβ;βmlを計算することができる.
          ・・・①      

 最尤推定では次2式=0を解くのが手順

  

     βml = 0.3670727799452210 
   
  この値を各εiの計算に使用すると*、
          ℒ= 0.0365017860140076 
    *この推定では、
      データの組D(x,y)から尤度方程式をとおして、解としてβxyを計算
      βxyの関数ε(β)をとおして εxyを計算
  

          ε(β) =  


      計算したβxy、εxyから 関数ℒ(β、ε); ① をとしてℒxyを計算
           同様に|β、|ε も βxy、εxyの関数となる
     という段階を経る.
   εがβだけで決まる、と仮定しておくことになる.
  同時に、εはβと強く関連している.


・ 解せないのは、この段階を経ると β微分が、  
     ℒ|β = 1.28E-15
 となって、ゼロにならない. 


■ 関連を弱めて ℒ|β ゼロを探る
 ℒ|βの、非0の問題を調べるために、εを固定し、βをすこし自由に動かす.微分の動きをみる.


   β  βml   → β±⊿
   ε  ε(βxy)  → ε(βxy)
   
 εxyを固定して、βを増減すると突然 E-17程度のところでゼロをまたぐ.このときℒは、 E-8あたりまで変化しない.
   

       

                      β:βxyからの差


 βxyのごく近くで不連続となっている.


■ ℒが変化し始める、βの一例
          β  = 0.3670727869     > βxy = 0.367072779945
       ℒ = 0.0365017860140085 > ℒxy
    ℒ|β ;-2.52E-7 <0 !! 
 マイナスな傾きを示しながら、増加しているℒ


■ 尤度方程式に依れば minℒのあるあたりの見当はつく.しかしβ微分 がゼロでなく、傾きが「ある」ようにみえる.
 ℒ|β=0 の解がない.ばかりか、傾きがあるのにℒが変化しないというおかしなことが起こっている.

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