morの解析ブログ

解析疫学、リスクにまつわるメモや計算

「推定」のまわりをさぐる.教科書では「解析はMHにより行う、因子が多ければ重回帰を用いる」という風で詳しい例は少ない.独自(のつもり)な思いつきで具体に試行.
 数理を用いるべきアセスメントにも切り込む.

双曲幾何と疫学推定(対応)

・ 疫学指標として、発生率、オッズ比、回帰推定係数がある.一方、logistic曲線は、双曲三角関数 tanh(φ)で表せる.ここでそのパラメータφと疫学推定との関係は、明らかにされていないようだ.双曲幾何と、疫学推定による値の数理関係を調べる.
・ s,u座標に双曲線 u=1/2s を描く.この線上の点 s,uをとる.
 原点から接点への距離は1である.また、ある区間での双曲線の長さ  l は、ln(s)の一次式である.
 ここで、lがln(s)の形であり、sの大きさそのものがOR(exp(ln(φ))となるとみなせる.
・ クライン円板、ポアンカレ円板への射影
 この曲線に接する線 を描き、k線とする(第1象限でクライン円板に相当)..
 同様にポアンカレ円板に相当するp線に対するs,uの射影を考える.

・ xy座標
 原点を共有する座標x,yをとる.
・ 計算
 xy座標で、
 s,u上の点をパラメータφを入れて exp(φ)とおけば x,yは、 sinh(φ),cosh(φ)と表せる.
 原点とs,uを結ぶ線がk線と交わる点のx座標(クライン円板への射影)dkを調べる.
  exp(φ)をオッズ比としたときの確率p(φ):1/(1+exp(φ))であるから、
      dk = p(2φ)-p_(2φ)      P_:非生起確率
           = 2p(2φ)-1
   またp線上の射影座標は、同様に、
      dp = p(φ)-p_(φ)   
          = 2p(φ)-1 
   となるが、これに1加えて半分したものがlogistic関数であり、確率である.
 ■ したがって、
  計算の都合上導入したパラメータφは、ロジスティック回帰係数と扱える.
 * 双曲線の長さ(面積)は、係数に相当する
 * 双曲線のs座標sは、exp(φ):ORに相当する.
 * p線に射影された線長を加工すれば、確率p(φ)が示せる.茶色線

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